つづき

好きと愛は違う、あの2人は私のことを、そんなに好きじゃなかった。私は昔お母さんはあんたのお母さんで可哀想、と言われたことがある。その時、お母さんは横で、そうかもしれないね、と言った。あの人だって、私の好きなとこ、嫌いなとこがあって、前ほどあんたのこと好きじゃないとかよく言ってた。それはお互い様だと思っていた。生きててよく思う、白黒じゃないんだって。あの子は影で理沙の悪口を言うから本当は理沙が嫌いだなんて安直すぎる。好きだけど許せないところがある、嫌いだけど憎めないところがある、大っ嫌いだと思いたい好き、憎まないと楽になれない病気、消去法の嫌い、自己愛、好きな自分が好きの好き、空っぽの好き、義務感の嫌い。

好きだからという優しさはもちろん愛ではない。そもそも好き なんて言葉には何の意味もない。人の心はひとつの色や言葉で表せるほど綺麗じゃないし単純じゃない。太陽に照らされているか月明かりに照らされているかで色は変わる。同じ日同じ瞬間なんて二度とこない。

それでも変わらず優しさをくれた。愛してくれた。それがどれだけ綺麗で、もう二度と見られない景色だったか。私はもう生きていく理由がないと思う、これ以上綺麗な景色はもう見られない。愛とは何か、ずっと知りたがっていた答えを見つけてしまった。私はもう答えをとっくに知ってた。それが本当だと気付かないで、偽物を漁っては分からなくなっていた。